アメリカ株は高すぎるのか

今回はそのアメリカ株から見ておきましょう、下のグラフはS&P500指数の一年間推移です。

(S&P500株価指数1年間の推移、楽天証券サイトより転載)

ご覧のように今月は、月初の5700から足元の6000前後まで上げており、史上最高値を更新中です。振り返れば昨年の今頃は4500前後でしたので、足元は怖いほどの好調さです。

アメリカには先端半導体のエヌビディアやHBMのマイクロン、ほかにも先端半導体を設計するクアコムなど、AI分野で世界の先頭を走っている会社がたくさんありますし、もっといえばAIという新しい領域を作ってしまう独創性があります。これがアメリカの強さですし、アメリカ株の上昇をささえているのもこの点だと思います。

確かにS&P500の予想PERは23倍を超えており割高感がありますが、市場そのものを作ってしまう独創性まで含めて考えると、あながち買われすぎているようには思えません。

その点で日本は見劣りがします、昔からこうだったわけではなく、かつてはソニーのウォークマンやハンディカム、三洋電機だってラジカセなど独創的な製品がありました。

ここで二つの見方ができると思います。

一つ目はもともと日本人には独創性があるけれど、特に2000年以降はベンチャースピリットを失ってしまったという見方です。たしかに「そこそこ豊かな暮らし」にドップリとつかり、会社も従業員もハングリー精神を失ってしまったのかもしれません。

もう一つの見方は、そもそも日本人は独創性が乏しく、既存の製品に改良や改善を加え、より性能の高い製品を作りこむ能力はあるけれど、一から市場を作るといった独創性に欠けるという見方です。

僕自身はといいますと、どちらかといえば下のほうの見方ですが、それ決して悪いことではないと思います。餅は餅屋と言いますが、何もアメリカの真似をして一から新しい市場を作ろうなど考える必要はないと思います、日本人は愚直に堅実に、ひたすら技術の研鑽に努め、世界から信頼されるモノ作りに専念するべきではないでしょうか。でもその点でも、今の日本に陰りが見えるのは残念です。

 

(2024年11月30日)




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