気になる超長期金利の上昇

みなさんこんにちは。

今年に入って日本の超長期金利が急騰しています。

足元で30年債利回りは2.9%台ですが、
これは史上最高の水準です。

ホンの6年ほど前、コロナ直前では、
30年債利回りは0.1%でしたから、
この間2.8%ほども急騰したことになります。

日本でデフレが進んだこの30年間、
「デフレ+低金利時代」などと言われてきましたので、
この超長期金利に皆さんピンとこないのではないでしょうか。

超長期金利というのは満期まで10年を超える国債の利回りで、
代表的な銘柄は30年国債の利回りです。

一般的に私たちの生活に関係が深いのは、
長期金利(10年物国債の利回り)までで、
30年や40年といった超長期の金利は一般になじみ深いものではありません。

超長期債の行方を注意深く見ているのはせいぜい金融機関、
なかでも生命保険会社あたりだけだと思います。

でもこの長期金利の急騰に、
私たちは無関心でいるべきではありません。

問題は「なぜ超長期金利は急騰したか」です。

いくつかのテクニカルな要因があると考えられますが、
その根本をたどれば長期的に見た日本の財政への不安があると思います。

夏にある参院選に向け、
与党も野党も財政出動プランを競っていますが、
いずれも議席狙いであることは明らかです。

10年債利回りが1.5%ほどしかないわが国で、
30年国債の利回りが3%近くあれば、
買いに興味を示す人が、もっとたくさんいるほうが自然です。

言い換えれば10年先に満期が来る国債なら買うけれど、
30年満期の国債は3%の利子をもらっても買えないということです。

超長期金利の急騰によって、
すぐさま日本の財政への懸念が制御不能なほど高まることはありませんが、
この「超長期金利急騰」の根本に財政への不安があることを、
わたしたちは忘れるべきではないと思います。

 

では今回はこのへんで。

(2025年6月6日)




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