エヌビディア株が膠着する意味を考える

みなさんこんにちは。

アメリカを代表するAI株として、
また今後も高収益を享受できる株として、
多くの人はエヌビディア株に注目しています。

にもかかわらず同社の株には膠着感が漂っています。

足元の株価推移をみてもその傾向が明らかで、
現在の株価(180ドル前後)は概ね昨年(2025年)7月あたりと同水準です。

一方で同社の業績は絶好調です、
直近四半期(2025年11月から2026年1月)の業績を見ても、

・売上は前年同期比:約73%増
・純利益は前年同期比:約94%増

と絶好調ですし事前の市場予想も超えています。

にもかかわらず上記の様に株価の反応は良くありませんし、
来期予想ベースのPERをみてもわずか22倍ほどと低評価です。

なぜこれほど業績の良い、
しかもAIという巨大市場の中枢を占めるこの会社の株が、
S&P500の平均ほどのPERにとどまっているのでしょう。

今回はこの点について少し考えてみたいと思います。

僕は二つ理由があると思います。

一つ目は「競合他社がいずれ追いつき、
同社はAI半導体分野における寡占的な地位を失うだろう」

市場がこんなふうに見ているのだと思います。

足元の同社の占有率は80%ほどだとみられていますが、
グーグルやアマゾン、マイクロソフトなど、いわばエヌビディアユーザー側が、
自前でAI半導体を作る動きもあります。

たしかにこのような競合他社の動きは懸念の一つですが、
より不安感を高めているのは「AIサーバーの過剰投資問題」だと思います。

この問題に関してここでは詳しく触れませんが、
核心は以下の二点で、いずれも超重要マターだと僕は思います。

一つ目は「循環投資問題」です。

以前から言われてきましたが、エヌビディアがあげた巨額の利益を利用者側に流し、
利用者がそのおカネで同社のAI半導体を買う構図がみえます。

物ごとがこのように循環して動き始める場合、
その多くはバブルの崩壊に行きつきます。

二つ目は利用者による「簿外債務問題」です。

メタやオラクルなど大手の利用者の中には、
大規模データセンターを作るため特別目的会社(SPV)を設立するケースが増えていますが、
多くのSPVは外部のファンド経由で資金を調達しています。

この仕組みのどこか問題かといえば、
SPVはメタやオラクルなどのバランスシートから切り離されているという点です。

つまりメタやオラクルなどの財務諸表からは、
「AIデータセンターが想定通りの収益を生まないリスク(=偶発債務)」は
読み取れないのです。

財務諸表をみても読み取れないリスク(偶発債務)がどこかに潜んでおり、
それが源流にあるエヌビディアの業績に悪影響を与えるのではないか、
市場はこのような懸念をもっているのでしょう。

以上足元で膠着感が漂うエヌビディア株の動きについて、
その背景を見てきましたが、
上記の様にこの問題は結構大切だと僕は思います。

取り越し苦労であればいいのですが、
最大限の関心をもって見続けたいと思います。

 

では今回はこのへんで。

(2026年3月26日)




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