■コモディティをどう組み入れるか
さきほどの新興国株と同じくメリハリを効かせるという意味では、コモディティへの投資もなるべくETFを活用したほうがよいでしょう。世界には数多くのETF運用会社が存在しますが、ことコモディティに限定しますと運用会社は数社に絞られて参ります。以下はコモディティ・インデックスを得意とするETF運用会社と主なETF銘柄です。
1.PowerShares Capital Management LLC
1-1.DB Energy Fund
1-2.DB Base Metals Fund
1-3.DB Agriculture Fund
1-4.DB Commodity Index Fund
1-5.DB Precious Metals Fund
1-6.DB Gold Fund
PowerShares は米国の大手証券会社Invesco系のETF運用会社で、コモディティ系のETFを得意としています。なお1-1~1-5のコモディティ組み入れ比率は以下ご参照ください。
1-1.原油45%、ガソリン22.5%、灯油22.5%、天然ガス10%
1-2.銅、アルミ、亜鉛に各33%ずつ投資
1-3.トウモロコシ、大豆、砂糖、食肉、小麦に各12.5%づつ、他にもココア、コーヒーなど
1-4.原油24.8%、農産物22.5%、灯油12.4%、ガソリン12.4%、金8%など
1-5.金80%、銀20%
1-6.金100%
(注)2009年8月に米国CFTC(米国商品取引委員会)によって、ファンドによる小麦をはじめ農産物への持ち高規制が導入されました、その決定を受けPowerSharesは上記ETFのうち1-3.DB Agriculture Fundと1-4.DB Commodity Index Fundに関する投資アロケーションの変更を行いました。
2.ETF Securities
このETF Securities Limitedは欧州に拠点を置く独立系ETF運用会社です、特にコモディティ・インデックスETFに強く、数多くのコモディティ・インデックスETFを運用しています。2009年9月にはロンドン市場に上場するコモディティ・インデックスETFのうち以下5銘柄を東証に上場し注目を集めました。
・金(1672)
・銀(1673)
・プラチナ(1674)
・パラジウム(1675)
・上記4種バスケット(1676)
ただし出来高が少ない点には注意が必要です。これは取り扱い証券会社が少ないということもあるでしょうし、商品の認知度が低いといったこともあるでしょう。ETFにおいて出来高の少なさは、本来のインデックスからの乖離の可能性があり、その点は注意を要します。
東証上場のコモディティETFという意味では、貴金属現物との交換が可能な、下記銘柄もあります。
・純金上場信託(1540)
・純プラチナ上場信託(1541)
・純銀上場信託(1542)
・純パラジウム上場信託(1543)
・純金上場信託(1544)
これら銘柄は上記ETF Securities社の商品に比べ流動性も高く、より使い勝手がよいといえそうです。
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